招聘事業
1970 年代前半より、海外の団体を招聘し、本格的な公演を提供してきた弊財団は、日本の舞台芸術界におけるパイオニアとして認められています。
常に高い質を誇る公演の実現を続けることにより、愛好家の皆さまから、" オペラ・バレエはNBS"という信頼を獲得しています。
海外オペラ団
現在では海外のオペラハウスの来日公演は引きも切りませんが、40年以上も前の日本において、海外の一流オペラハウスを日本に招くことは至難の事業にほかなりませんでした。ヨーロッパの劇場と日本の劇場の機構の違いや文化行政への働きかけ、経済的な問題の解決など前例のない取り組みの連続には、未開の地を切り拓くような困難がつきまといました。そうした状況であっても、NBSでは「劇場の建物以外はすべてもってくる」ことこそ、本場のオペラを上演する「引越し公演である」という信念のもと、最大限の力を傾注し、その公演の成功が歌劇場との絆を深めることにつながりました。その結果として、毎年ヨーロッパの一流歌劇場を招聘し、その歌劇場が誇る演目をベストの陣容で提供することで、日本のオペラ・ファンから大きな信頼と期待を獲得するに至っております。
海外バレエ団
日本ではここ数年、バレエ・ブームといわれ、ファンのバレエ熱は上昇する一方です。かつては、一部の興味の対象でしかなかったバレエが、価値観の多様化とともに幅広い年代に受け入れられつつあります。創立以来45 年以上にわたって、コンスタントに海外から本物のバレエ芸術を日本の舞台に届け続けたNBSの招聘公演は、今日のバレエ・ブームの原動力になったといっても過言ではありません。また、1976 年に始めた「世界バレエフェスティバル」は、世界でも類をみない企画として世界のバレエ界を驚嘆させましたが、その後三年に一度、三十数年にわたって開催されてきたこのフェスティバルは、その時代ごとの世界のトップ・スターが一堂に会する公演として、勇名を馳せてきました。日本のバレエ・ファンの間では「バレエのNBS」といわれていますが、ファンが忘れられない公演を挙げるとき、そのほとんどがNBS の主催公演なのです。
オーケストラ・室内楽・リサイタル
世界有数のオーケストラをはじめ、室内楽、トップ・アーティストによるリサイタルなど、NBS はオペラやバレエだけではなく、数々の質の高い演奏会も開催しています。
その開催リストの中には、いまも音楽ファンに語り継がれるバーンスタイン指揮のイスラエル・フィルやカルロス・クライバー指揮バイエルン国立管弦楽団、リッカルド・ムーティ指揮スカラ・フィル、ダニエル・バレンボイム指揮シカゴ交響楽団など、輝かしい名前が並びます。
また、ルネ・コロ、ワルトラウト・マイヤー、エディタ・グルベローヴァ、バルバラ・フリットリをはじめとした世界の頂点に立つ歌手たち、あるいはウィーン・フィルのメンバーによるアンサンブルの中でも正統派のウィーン室内合奏団など、さまざまな魅力にあふれたコンサートを開催してきました。